「本当の豊かさ」

説教者 新澤昭彦師

聖書箇所 ヨハネの黙示録3:14-22 


黙示録2-3章に記されている7つの教会への手紙にはキリストの描写、

それに続いて賞賛、譴責、奨励、約束という共通する類型があります。

しかしラオデキアにある教会について賞賛はありません。

譴責、お叱りの言葉だけが記されています。 


 Ⅰ 譴責(3:15-17) 

ラオデキア教会に対する譴責は「 生ぬるい」という事です。

ラオデキアの町は、政治的にも、経済的にも力があり、豊かな町でした。

3つの主要街道が交叉し、通商が盛んな商業都市で、黒い羊毛で織った織物を生産していました。

また薬の学校がありました。紀元60年にこの地方に大地震が襲い、周辺の多くの町が崩壊しました。ラオデキアも崩壊しましたが、経済的力、行政の力があって、豊かな町でした。 

この町には、富がありました。そして迫害、誤った教えの侵入も記されていません。

豊かで、平和な日々、その中で、信仰は生ぬるくなっていました。

「あなたは、自分は富んでいる、豊かになった、足りないものは何もないと言っているが、実はみじめで、哀れで、貧しくて、盲目で、裸であることが分かっていない。」と、これがラオデキア教会の状況でした。 

私達の信仰生活のスタートは、十字架にかかられたイエス様を信じ救われたことにあります。

認罪を覚え、罪を悔い改め、十字架にかかり復活されたイエス・キリストを信じて救われました。

罪を赦し、神との和解を与えるために、主イエスは十字架にかかり命を捨てて下さいました。

その犠牲によって、救われました。

主の愛を知った私達は、主イエスを愛します。主の愛が分かればわかるほど、愛は深くなり、熱い心をもって、主イエスを愛する者となります。しかし生活が豊かになり、穏やかな日々を過ごすようになると、キリストに対する熱い愛はなくなり、信仰は生ぬるくなる危険があります。 

主は、神の国とその義とをまず第一に求めなさい。と言われました。

神を第一にして、信仰生活を送っているでしょうか。日曜日は主の日です。

この日を聖別して、神を礼拝に、神を中心として一週間を過ごしているでしょうか。

主イエスは私を人の前で認める者はみな、天におられる私の父の前で、その人を認めると言われました。いつもクリスチャンとして、キリストの御名を証する生活をしているでしょうか。 

生活の豊かさに心が奪われる、また自分の楽しみを追い求めていると、神から心が離れて行き、生ぬるくなっている自分の心と生活に、気が付いていない事があります。

主から、私はあなたを吐き出そうと言われることがないように、熱い心で主イエスを愛し、主に従っていく者となりましょう。 


Ⅱ 奨励(3:18-20)  ここには、3つの奨励が記されています。

 一、買いなさい

 〇豊かな者となるために、火で精錬された金をわたしから買いなさい 金は美しく輝いている金属です。値打ちがあり、その値打ちは変わりません。山で採掘された金は、火で精錬されて純度を高めます。これは信仰に比べることが出来ます。人生の道で、試みの中を通る事があるでしょう。その中で神に対する信頼を変えないで主に従っていくなら、信仰は火で精錬された金となるでしょう。

 ◯裸の恥をあらわにしないため白い衣を買いなさい 着物を見につけるのは、裸の恥を覆うためです。衣服を身に着けないで、町を歩くのは恥ずかしい事です。白い衣とありますが、これはキリストにあるきよい品性、キリストのようになる敬虔さを意味しています。 傲慢で、貪欲で、不品行、自己中心に生きるなら、どんなに富を持っていても、品性的にはなにも身に着けていない、恥ずかし人に見えます。心がきよめられ、きよさの中に生きる人はなんと美しいことでしょうか。魂がきよめられ、主イエスに心の目を向けて生きて行くなら、キリストのように変えられていくでしょう。裸の恥をさらすものでなく、白いころもを身に着ける事が出来るでしょう。

 〇目に塗る目薬を買いなさい。見えるようになるためです。 見なければいけないもので、見えていないものがあります。神の国は見えません。神の国が見えたなら、消えない希望を持って生きる事が出来ます。 

エペソ1:18-20に、心の目が開かれ、見えるものが三つ記されています。 

第一は神の召しによって与えられた望みであす。救われて永遠のいのちが与えられました。

やがて家で造られた体は土に帰っても、霊は生きていて、天国に帰っていく希望を持っています。  第二は聖徒達が受け継ぐものです。天国に行く望みを持っています。

そればかりか、主イエスが再臨される時、主にあって眠っているクリスチャンは栄光のからだに変えられ、復活し、天に引き上げられます。そして、新しいエルサレム、神の宮が天から降り、そこに住みます。その時に聖徒達が受け継ぐものがどんなに栄光に富んだものでしょうか。 

第三は、死人の中から私達を復活させて下さる神の力です。栄光のからだに変えられて復活する、神の国を相続し、そこに住みます。それは人の考え、力では、実現不可能です。しかし神は御力を持って、実現させて下さいます。 

豊かな者となるために、火で精錬された金、白い衣を買い、目に塗る目薬を買いなさい。と勧められます。


 二、熱心になって悔い改めなさい。 

神が、叱ったり懲らしめたりする。のは、彼らを愛しているからです。このまま進むなら、信仰の破綻、神の国に入る希望を失うばかりか、滅びに行く危険があります。

神はそこで悔い改めて神に帰るように勧めているのです。 


三、心を開いて、主を迎えなさい 

十字架にかかりよみがえった主イエスは、扉の外に立って扉をノックしています。この扉は心の扉です。この扉には外にノブが付いていません。内側にあります。それは主イエスが扉を開けるのではなく、心の扉を開けるのはあなただという事です。 

主に喜ばれない心と生活があり、信仰が生ぬるくなっていることに気が付いたなら、良い人間であるように繕って主イエスを迎えるのでなく。

ありのまま、心の扉を開いて主イエスを迎えることが大切です。

主イエスがあなたを赦して下さいます。そして、主が心をきよめて下さいます。

主をお迎えするならば、主は心に入って下さいます。

そして主は共に食事をし、とありますように、主イエスとの幸いな交わりを持って下さいます。

【公式】西調布キリスト教会

この教会は、メソジスト系の聖書信仰に基づくプロテスタントの教会です。 聖書から、神の愛のメッセージが語られています。 東京都調布市上石原2-26-13( 京王線西調布駅より徒歩3分) ☎042-485-1351

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