「慈しみ深い神」

牧師 新澤昭彦師

聖書箇所 詩篇136:1-26 


この詩篇136篇の背景にイスラエルの歴史があります。

また、私達に対する神の慈しみをこの詩篇から見ることが出来ます。 


 Ⅰ 神の創造の業 

4-9  神は叡智を持って天を造られました。宇宙の広さ、豊かさは人知でははかり知る事が出来ません。しかもその広大な宇宙には秩序と調和があります。その宇宙の秩序の中に地球があり、驚くほど整えられた環境の中で、自然が美しく、豊かに形成されています。そして私達はその豊かで、美しい自然環境の中で生活をしています。神は、それを人のすみかとして作られました。  

この自然の営みの中で、人は、神によって命が与えられ、生まれました。そして、その神の慈しみの中に養われて、今日まで守って下さいました。神は、慈しみ深い方です。そして神を信じる人々にも、また神を信じていなかった時にも、変わらずに恵みを施してくださいました。自然の一つ一つの恵みを数える時に、慈しみ深い神を讃美せずに入られません。


 Ⅱ 救いの業 

10-15節に記されている事は、出エジプトの出来事ですが、救いの業です。  

今から3500年ほど前、イスラエルの民はエジプトに寄留をしていて、奴隷となって、労働を強いられていました。それだけでなく、男の子が生まれたなら、殺せという命令が出され、苦しんでいました。

その苦しみの中で、イスラエル人は神に祈り、叫びました。神はその苦しみを御覧になり、民の叫びを聞いて、イスラエル人をエジプトから救い出そうとされました。  

神はモーセを召し、モーセを遣わし、民をエジプトから去らせるように要求しました。しかしパロ王は心をかたくなにして、民を去らせませんでした。そのために次々と災いが起こり、神の力が現されました。10番目のわざわいはエジプト中の長男が打たれるというわざわいでした。この時、神はエジプトの家庭とイスラエルの家庭を区別されました。イスラエルには、羊を殺して、その血を柱とかもいに塗るようにお命じになられました。民は神の命令に従い、子羊を殺し、その血を柱とかもいに塗りました。その夜、エジプト中の長男は打たれて死にました。しかし、イスラエルの家は、子羊の血を見て、滅ぼす御使いは過越しました。これが10節の初子を打たれた方にという意味です。  

パロ王が民を去られることを許し、イスラエルの民は大急ぎでエジプトを出発しました。しかしパロ王は心を翻し、イスラエルの民のあとを追ってきました。イスラエルの民は紅海につきました。ところがそこでエジプトの軍隊が追いつきました。神はモーセに杖を紅海に向けてあげるように命じられました。そのようにしますと、海の水は二つに分かれました。民はエジプトを脱出しました。こうして神は民をエジプトから救い出して下さいました。  

私達は、以前は、罪の奴隷でした。永遠に対しては希望のない者でした。神から離れて、心の中には、喜びも平安もありませんでした。  

罪がない神の御子イエス様が十字架にかけられて、殺されたのは、私達を贖い、救うためでした。

罪を赦し、神の子どもとし、永遠の命を与えるためです。  

私達が神の子と呼ばれ、永遠の命を持ち、神と共に歩みむことが出来るのは、イエス・キリストが十字架という大きな犠牲を払って救って下さったからです。神に背を向け、罪の中に生きていた私達を、神は慈しみもって恵の中に導き、そしてイエス様の犠牲、神の愛の故に私達を救って下さいました。 キリストを信じて救われ、神の恵みが魂の中に注がれ、朽ちない喜び、朽ちない平安に中に歩ませていただいています。


 Ⅲ 守り、導かれるわざ  

イスラエル人がエジプトを出発し、彼らが目指した地は、昔神がイスラエルの先祖、アブラハムに約束され与えられた土地でした。彼等はエジプトを出発して約束の地に向かいました。けれどもその旅は荒野の旅でした。水がない、食べ物がない、そして、敵に襲われると言う旅でした。200~300万人が、荒野を旅して、そのように困難を乗り越えなければなりません。しかし神は彼らを守り、勝利を与えて下さいました。  

私達の人生も荒野の旅ではないでしょうか。

神は慈しみ深い方で、人生の旅路で、神は私達を見つけてくださり、いつも私達に目を留めてくださり、守り、導き、そして試練の中でも私たちを支えて下さいます。  

人生を支え、潤して下さる方は慈しみ深い神です。その神が共にして下さり恵みの中に私達は生かし、豊かにして下さいます。


 Ⅳ 神の恵みを受けたものとして  

神は豊かな恵みを与えて下さいました。神様は慈しみ深く、恵み豊かな方です。

その神に信頼するならば、神の豊かな恵みにあずかり、幸いな人生を過ごすことが出来ます。  

神様から離れた生活をしていた人が、慈しみ深く、恵み豊かな神と共に生きる。それは人生の中で最も大きな出来事です。その人生の転換点は救いです。いままで神から離れて生きていました、けれども救われて神の子となり、神と共に生きる生活が始まります。救われて、新しく生まれ、神に祝福された新しい人生が始まりました。  

主イエスはすべての人のために、贖いを成し遂げて下さいました。神は恵み深い方で、イエス・キリストを信じるならば、誰もがその恵みを受けることが出来ます。それは福音です。先に恵みを受け、神から恵みをいただいている私達は、人々にこの良い知らせを証する、伝えていく使命があります。 

主イエスは「あなた方は世界の光です。山の上にある町は隠れることがありません。」と言われました。キリストを信じて救われたという事は小さなことではありません。あの時から、私の人生は新しくなりました。かつては神なく望みのない人生でしたが、今は慈しみ深い神と共に生きるものとなりました。こ慈しみ深い神を知り、神の恵みを体験してます。受けた恵みを証しし、キリストを伝えるなら、私達はこの暗い時代に、世の光となることが出来るのです。教会が一つになって、主に仕え、キリストを伝えていきましょう。キリストの恵みを証しして、世界の光とならせていただきましょう。

【公式】西調布キリスト教会

この教会は、メソジスト系の聖書信仰に基づくプロテスタントの教会です。 聖書から、神の愛のメッセージが語られています。 東京都調布市上石原2-26-13( 京王線西調布駅より徒歩3分) ☎042-485-1351

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