「世の光としてのキリスト者」

牧師 新澤昭彦師

聖書箇所 コロサイ人への手紙4:5-6


 Ⅰ 世界の光  

「 外部の人たちに対しては、機会を十分に活かし、知恵をもって行動しなさい」(5節)。外部の人たちは、信仰を持っていない人々を指しています。  

私達もかつては、キリストを信じていませんでした。神様とは無関係で、自分の考え、自分の幸福を願い、自分の意見を主張して生きていました。しかし今は十字架にかかり、甦られたイエス・キリストを信じ、心に迎え、キリストを私の主として、主と共に歩んでいます。神の国に生き、光の中を歩んでいる人に対して、外部の人は神の国に生きていない人を指しています。  

私達は信仰によって、神の国に生きていますが、実際に生活している所は、世と言われる。神を信じない社会です。そこでは信仰が理解されません。相田喜介先生が、アメリカのアズベリー大学に留学された頃、町中のほとんどがクリステャンでした。日曜日になると町中の人々が礼拝に集まって来ます。信仰を持っていない人は日曜日になると、人の目を避けるようにしていました。しかし日本の場合は逆で、私達が聖書をもって、礼拝に出席するために、教会に向かいますが、多くの人は家にとどまり、教会に来ません。お祈りをする、聖書を読んで、神の御心を心にとめて日々歩む、光の中を歩む、という生活から離れ、クリスチャンの歩みを理解する事もできません。  

神を知らない、神を信じない社会は「世」と言われています。「外部の人たち」は、世に属する人々です。私達の日常はその外部の人々と共に、あるいは外部の人々の中で生活しています。その社会で生きるクリスチャンに、イエス様は「あなたがたは世界の光です」と言われました。この時代にキリストを信じる私達は世の光としての使命をイエス様から頂いています。教会が、そしてキリストを信じる一人一人が世の光としての使命を受け止めて、キリストの恵みを証しし、福音を伝えていきましょう。


 Ⅱ 機会を生かす  

「機会を十分に活かし、知恵をもって行動しなさい。」(5節)  

外部の人達に、福音を伝えて行くために、聖書は機会を十分に活かし、知恵をもって行動するように教えています。生活の中で福音を伝える、キリストを証する機会が訪れます。その機会を逃さないで、恵みを証ししましょう。  

外部の人たち、神を信じないで、教会にも来ない、その人は外部の人ですが、神から愛され、神が救おうとしている人です。福音は真理ですから、誰も心の奥底で求めているもの、その答えが福音の中にあります。そして一緒に生活していると、キリストの恵みを証しするチャンスが訪れます。その時に、機会を生かして用いて、キリストを伝える時、それはその人の求めていたことですので、キリストに近づいてくる、という事が起こります。キリストを信じることを進める機会に会うことがあります。その時に証しをしないならば、その時にお勧めしないならば、再びそのチャンスはきません。 

私は人に福音を語るほど勇気がありません。知識がありませんと言われるかもしれません。しかし、教会を紹介する。教会にお誘いする事が出来ます。私達は世の光です。機会を生かして用いるようにしましょう。


 Ⅲ 塩味で、塩気のきいた言葉  

「あなたがたのことばが、いつも親切で、塩味の効いたものであるようにしなさい。そうすれば、一人ひとりにどのように答えたらよいかが分かります」(6)。言葉は、意志を伝える手段として、大切な機能を持っています。言葉には力があります。言葉によって、人生が変わる。祝福された人生を見出すという事が起こります。あの人の言葉が、私の人生を変えたという事をしばしば聞きます。福音を伝える手段は言葉によります。  

福音を伝えるために、神は御自身でなく、またみ使いでなく、私達人間を用いられます。そして私達が外部の人に、福音を伝えるのは言葉によります。ことばによって、キリストの恵みを伝え、そして外部の人たちを恵みに導きます。けれども、どのように福音を伝え、信仰に導く事が出来るでしょう。 神が人に与えようとしている祝福は見た事がない、きいたことが人が思いもしなかったもので、人間の理解を越えた栄光に満ちたものです。それを言葉として伝えることは難しいことを覚えます。 

福音の理解を深め、それを言葉として表現する事は大切ですが、人々が心を開くのは、知識によるのではなく、心のうちから出てくる親切で塩味のきいた言葉です。  

塩には腐敗をとどめる力があります。卑猥な言葉や、噂や、陰口等は人を生かす事が出来ません。しかし塩味のきいた言葉は、汚れた会話をとめます。  

料理に塩を入れることによって、料理の味を柔らかくします。また、塩は甘みを引き出す効果があります。塩味のきいた言葉は、聞く人々の心を生かします。料理に少し塩味を聞かせると、食が進むことがあります。塩味のきいた言葉は、会話に潤いを与え、会話が弾んできます。  

あなたがたのことばが、いつも親切で、塩味の効いたものであるようにしなさい。そうすれば、一人ひとりにどのように答えたらよいかが分かります。この言葉はテクニックによって出来るのでなく、不断に神と交わり、神と共に歩む事によって、また聖霊に満たされて、愛に生きる人から生まれます。  

外部の人、それは敵ではありません。神に愛され、そしてみなさんが愛している人です。それは、家族、職場の人、友人かもしれません。御霊に満たされ、いつも親切で、塩味の効いた言葉を語る事が出来るように、そして、まだキリストを信じていない人々に、キリストを証するために、機会を十分に活かして用いましょう。

【公式】西調布キリスト教会

この教会は、メソジスト系の聖書信仰に基づくプロテスタントの教会です。 聖書から、神の愛のメッセージが語られています。 東京都調布市上石原2-26-13( 京王線西調布駅より徒歩3分) ☎042-485-1351

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